2018年オフ、広島東洋カープの菊池涼介が2019年シーズン終了後のメジャーリーグ挑戦の意志を表明した。
そして迎えた2019年オフ。カープは4連覇を逃しただけでなく、4年ぶりのBクラスに転落した。
佐々岡新監督の元、V奪還に燃えるカープが、菊地の動向を待たずして新外国人の二塁手を獲得した。
その男の名をホセ・ピレラという。
MLBで2桁本塁打、マイナー通算1000本安打、内外野こなすユーティリティーさ引っ提げて来日するピレラの、経歴や成績、プレースタイルを動画を交えてご紹介いたします。
ホセ・ピレラのプロフィール
MLBにて2017年2桁本塁打、2018年146試合出場の実績を持つ29歳!
- 本名 ホセ・ピレラ
- 出身地 ベネズエラ
- 生年月日 1989年11月21日(満29歳)
- 身長 180cm
- 体重 95kg
- 投打 右投/右打
- 守備 セカンド/レフト
- 年俸 6500万円+出来高
ベネズエラのトルヒージョ州パレラ出身の29歳。愛称は黒鷲を意味するアギラ・ラグネと呼ばれる。
2019年シーズンは7月にサンディエゴ・パドレスからフィラデルフィア・フィリーズに金銭トレードで移籍したが、MLBでは14試合の出場に終わった。
プロ入りは2006年、17歳の時にドラフト外でニューヨーク・ヤンキースと契約。2014年シーズン途中までマイナーリーグでプレーし、9月に故障者リストの兼ね合いからMLBデビューを果たした。
才能に花が咲いたのは2017年。2016年のロナルド・ヘレーラとのトレードで移籍したパドレスでにて6月にMLBへ昇格。シーズン終了までチームに帯同し、83試合に出場、打率.288 HR10 打点40の好成績を残した。
翌2018シーズンはパドレスで二塁手のレギュラーを獲得。146試合に出場し、打率.249 HR5 打点32 を記録した。
ホセ・ピレラのプレースタイル
パワフルな打撃を生かした内外野こなすユーティリティプレイヤー!
2017年にMLBでHR10を記録しただけでなく、OPSも.837と高い数値をたたき出したピレラ。
ゲイリー・シェフィールドを彷彿させるような動きの大きいスタンスから、フルスイングでボールをたたく打撃スタイル。
一見すると変化球の対応へ弱点がありそうだが、意外と柔軟性があり、状態が突っ込みつつも鋭い当たりを放つ。このスタイルは、現DeNA監督のアレックス・ラミレスを思い出させた。
しかし、17年シーズン以降、打撃成績は右肩下がり気味。今期3Aの成績は下記のとおり。
- 試合88 打率.327 HR22 打点73(PCL)
- ※ PCL…試合55 打率.353 HR18 打点59
- ※ IL …試合33 打率.281 HR4 打点14
一見すると好成績に見えるが、ピレラの所属したPCLは打高で有名なリーグであり、日本で全く通用しなかった元DeNAのJ・ロマック選手の成績が下記のとおりである。
- 2015年 J・ロマック(PCL)・打率.284 HR27 打点100
ピレラが2019年シーズン途中に移籍したILでは一時成績を落としたことから、NPBでも打撃成績はILと同等程度に落ち着くのではないかと予想する。
ホセ・ピレラの守備評価
内外野をこなす守備力が魅力であるが、近年は二塁手と外野手が中心。
昨年は3Aで左翼手を中心にこなした。
1試合平均でどれだけアウトに貢献したかを示す、RF(レンジファクター)は昨年3Aで1.85(左翼手)と悪くない数字を記録している。
しかし、二塁手として77試合にMLBに出場した18年シーズンには、-6.5のUZRを記録しており、二塁より外野の守備を得意とする選手と言えそうである。
ホセ・ピレラの走塁の評価
メジャーリーグでもそこそこ俊足の部類に入る選手ではあるが。盗塁には期待できない。
18年シーズンにMLBで6盗塁を記録したが、同時に3盗塁死を記録した。
ホセ・ピレラ選手の総合評価
ピレラの獲得にあたり、カープは契約金3000万と年俸6500万円以外にフィラデルフィア・フィリーズに移籍金を払っている。
交渉と移籍金をはたいてまで、フィリーズの40人枠から獲得した選手なので、カープがどれだけ期待しているのかが分かります。
菊池の穴を埋めるだけでなく、時にはユーティリティプレイヤーとして、カープの選手に刺激を与える存在となってほしいものです。
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